totojp’s blog 教育言いたい放題

若い先生方に読んで欲しくて書いています

基礎基本を確実に定着するためのカリキュラム

  前回,これからのカリキュラムの3本の柱をあげたが,その中のひとつについて書きたい。今回は「基礎基本を確実に定着するためのカリキュラム」である。もちろん普段の授業で個性化個別を進め,基礎基本の確実な定着を図ることは言うまでもないが,これは普通の授業の中で対応するのは限界があり,補習が必要だと思っている。私は,数学なんかは究極は一人で学習することが適切だろうと考えている。

 そこで,この時間を日課の中でどう生み出していくのか?まず工夫が必要です。私は清掃などを1日だけカットして,ゆとりの時間を持つことがいいだろうと思っている。すべてを学習に使うためでなく,行事のための準備など,学校にはそのときそのときのタイムリーに必要な時間がある。そのために“ゆとりに時間”を学年単位で利用すればよいと考える。

 さて,この時間で基礎基本を徹底させるためには,さらに運営の工夫が必要です。それは,学力差がある中で,できていない子だけ取り出す必要があるからです。では,できていない子だけ居残りさせたらどうですか?という考えがあると思うが,それでも結構だが,子供の自尊感情が傷つけなけば,OKだと思う。また,私の経験から言えば,「必ず何で私だけ?」になりかねない。こちらもその子のことを思い,補習をしようと考えているのに反発をかえば,こちらの意欲も萎える。

 基本は“自分の学習を自分でコーディネートする時間”が適切だと思う。そしてもう既に自学自習できる生徒は自学自習すればよいし,「勉強の仕方がわからない?」などの生徒は学習相談し,カウンセリング機能を充実していけばよい。なかには,自分が理解していないことに気づき,質問をしてくる生徒もいるだろう。もちろん,できてない生徒は自分がどこができていないのかわからない生徒がほとんどだ。それこそ,丁寧に一人ひとりの生徒に補習するようにアプローチしないければならない。

 さて,ここまで書いたが,ここで大切になることは,職員の共通理解だろう。これがなければ職員の協働はなく,技能教科の職員などはめんどくさがって,ただ単に自習の時間になりさがりかねない。また,当然,これは子供の理解は不可欠であり,オリエンテーション活動の充実は必要である。

 最後にここまでは,自分自身は学校が中で意識統一ができれば可能だと考えている。しかし,これを取り入れたとしても解決できない問題が残る。それについては,別なところで。