正の数・負の数の減法②「減法を加法に変える」 (1年 正の数・負の数 第8時)
この時間は「減法を加法に変えることです」。ここは数直線でやっても指導が難しいところです。
まず,(+3)-(-5)と板書し,トランプでこの計算を説明するとどうなるかなと問い確認します。そして,「持ち点は-5小さくなる」と板書します。
今日は減法を加法に変えることだったよねと確認し,先ほどの横に
(+3)-(-5)=(+3)+( )
( )の中にどんな数が入るかな。+5とすぐに答えが返ってきます。そこで,「どうして?」と説明を求めます。
子どもたちは以下のように説明するでしょう。
① 「反数を持ってくることになる」からと説明する生徒
-(-5)を引くことは,(-5)のカードをなくすこと,0にすることなので,(+5)のカードを持ってくることと同じ。
② 「持ち点は-5小さくなる」→「持ち点は+5大きくなる」になるからと説明する生徒
「-5小さくなる」の5小さくなるの反対だから,「持ち点は+5大きくなる」になる。
③ (+5)のカードが生きてくるからと説明する生徒
持ち点は(+5)と(-5)で0になっているが,(-5)が取られることで,+5のカードが生きてくるので,+(+5)になる。
どんな説明でも構わないので,生徒がどんな説明でも自分の頭の中で納得できる説明になればOKです。いろんな説明を発言させて認めましょう。また,ここで教師が説明しても生徒はその場は納得したとしても理解しません。じっくり待ちの姿勢が必要なときもあります。
生徒が納得したようならば,次のような減法を加法に変える問題を出します。
(!)(+6)-(-4)=(+6)+( )
(2)(ー2)-(+3)=(ー2)+( )
(3)(ー6)-(-7)=(ー6)+( )
(4)(+7)-(+9)=(+7)+( )
追究は最初からグループして,説明しあいなさいと指示することがいいでしょう。
全体追究で発表させた後,減法を加法に変えるにはどうするのか?生徒のことばでまとめさせます。生徒に発表させたあと,「負の数があれば,引き算いらなくなちゃったね」とつぶやきます。その後,加法で使ったプリントを今度はー(ひく)を書かせて,練習させ,授業終了です。
さて,ここまでの指導で抜けているのは,分数・小数などを含んだ計算です。加法・減法の計算を指導することが重要なので,正直,じゃまです。生徒の様子を見ながら時間を確保してください。ちなみに私は今年は宿題でやるように指示しました。