代数和(1年 正の数・負の数 第9時)の授業
この時間は代数和を学びます。トランプゲームでは合計点数は常に代数和で計算しているので,ここはトランプで指導しているよさがでる場面です。教科書は3つの以上の項のときに,これを扱っていますが,交換法則や結合法則を使って計算するなど,項が2つのときとはギャップが大きいです。そこで,代数和は2項のみで1時間扱います。
加法や減法で利用したプリントの問題を示して,
(-3)+(+2)
「この中で答えを求めるのに,いらない情報があるね?」と問います。「+(たす)」ことが分かっていれば,+はいらない事に気づきます。そしてトランプで♥3と♠2を黒板に貼り,点数を考えるときに,+を考えていないことを確認します。
そして,
(-3)+(+2)=-3+2
項の和の式 代数和の式
+とかっこは省略することを教えます。
さらに,(+3)+(ー2)は「代数和にするとどうなるかな?」と問います。すると +3ー2 と答えてくるので,式の最初の+(プラス)はこれもつけなくても正の数であることが分かるので,省略し3ー2と表すことを指導します。
読み方について
3ー2は「どう読みますか」と問います。3マイナス2,3引く2のどちらも読めることを確認し,これからはー(マイナス)と読むことを確認します。
この指導を1年でしてあるかどうかで,2,3年の授業が変わります。2年3年から受けもったクラスで「ー(ひく)」と発言する生徒がいます。これは代数和が理解できていないのだと思います。(おそらく生徒だけではなく,担当の教師も理解できていないのだと思いますが・・・。)私は代数和という言葉を授業中使いますが,もちろん教科書にはない言葉で覚えなくてもよい言葉であることを教えます。しかし,代数和は教科書に載せたほうがよい言葉だと考えています。
ちょっと脱線します
1年生で「一次方程式」という言葉を教えます。これは必要ないうのではないかと私は考えています。それは,次数は2年生になって教えるのに,「一次方程式」という言葉だけ教えるのは意味のないことだと思います。要するに「方程式」だけで十分と考えています。一次方程式という言葉は,1次関数と同じように,次数を学習した後に教えればよいと思います。
そして授業は,3ー5,ー4ー2,ー5ー(ー3)などの問題の意味を確認し,項が2つの場合の代数和の計算を練習します。
代数和になっても,今までと同様に計算できれば,この時間はOKです。