totojp’s blog 教育言いたい放題

若い先生方に読んで欲しくて書いています

新型コロナウィルスの影響

 新型コロナウィルスにより,世界は様々な影響を受けたことは言うまでもない。教育現場でも多くの影響を与えた。行事をはじめ子供たちに対する支援の在り方だけでなく,私たち教員の関係性にも大きな影響を与えたと感じる。多様な子供たちを抱える今の現場で,職員も多様な個性で対応せざるをえない今の教育現場で,これは厳しい。

 コロナ下,私自身は子供たちに対して,できるだけ通常の状態と同じ教育活動を行おうと取り組んできた。それは通常とは違うことで,子供たちに寂しい思いをさせてはいけないという思いもあるが,私たちが実践してきたカリキュラムは子供たちの成長に不可欠なものであり,それは私たちがやってきたこと,教師としてのプライドである。

 しかし,コロナ初年度の3年生は当時3学年主任だった私の努力もむなしく,生徒にとって友情を深める場,3年間の1番の行事である,修学旅行には連れていくことができなかった。もちろんその原因は新型コロナウィルスであったことは間違いないが,コロナウィルス対策に関する職員の考え方の違いによることも大きい。

 人との密を避けるのだから,人と人の関係性,職員同士の関係が薄くなってきていることは当たり前だ。私自身がコロナ下で特に職員との間で注意してきたことは,挨拶からはじまり,職員間のコミュニケーションをとることだ。これを意識的に多くしてきたつもりでいる。しかし,もちろん人によって意識の差はあるので,どうしても関係性が薄くなるのは避けられなかった。

 飲み会がすべて無くなった。昭和の時代と比べ,飲酒運転の問題と関連し,どんどん飲み会の席はなくなってきたことは事実だ。それがコロナで完全になくなった。今の私なんかにとっては,健康のために酒もタバコも(もちろんパチンコもとうに)辞めたので,わざわざお金をだして,コミュニケーションをとるためお酌をしに行くことがなくなり,ありがたいと言えばありがたいのだが。若いときはほんとうに飲んだ。飲み会の場での同僚との話から学んだことがとても大きかったし,飲み会での対話で職場の同僚が,教員として苦しい時期に支えてくれたのは間違いない。

 今は若い先生方は3代目です。戦後のベビーブームで大量に教員が必要になった時代,いわゆる世間からは“でもしか教師”と呼ばれた世代が,私たちが教員になるときに,退職していった。もちろん私たちの時代も教員の希望者は多かったので,それなりに採用は厳しかったが,その後の世代に比べれば採用数は多かったのだろう。現在はその私たちの世代が退職に向かっており,少子化の影響で採用数は減るだろうが,比較的なりやすい世代なのだろう。

 職員の対話もない今の現場に出される多くの若い先生たちは辛いこともあるだろうなと感じる。もちろん今の若い人たちは私自身が若い頃に比べて,ある意味スマートで物分かりがよく仕事に取り組んでいる。また,老兵たちと対話せずに新しい手立てで教育にあたり,この世界に新風を吹かせやすいことも確かである。それから初任研など公の研修もある。これは必要だとは思うが,多くの若い先生方のためになる,的を得た研修とは思えない。もちろんやっている方もそれは最初から折り込み済みだろう。

 そんなことから,私自身も現場から遠ざかりつつあるが,私自身も日々悩みながら過ごしています。ちょっとは若い先生の役に立つかと思い書いています。