totojp’s blog 教育言いたい放題

若い先生方に読んで欲しくて書いています

知ってください!今はどこの学校に入れるかによって,お子さんの学力に差が出ます!(ICTの活用)

 コロナ禍で文科省GIGAスクール構想から学校にタブレット端末を導入した。既に先進的な地方公共団体ではもう既に取り入れられている。私自身もタブレット端末を授業に導入に研究し始めたのはおよそ10年前であり,正直な感想は「ようやく導入されたか」という気持ちだ。

今の世界はICTで動いていることは,言うまでもない。そして,新たな開発や創造はICTは不可欠である。そして,これもちまたで言われているように,日本は他国に比べてICTは大きく後れを取っている。私は,“タブレットの盤面上で思考創造したもののみが,次の時代を創る”を信条として,この十年教育に携わってきた。失われた20年,30年と言われる今の時代を変える力は,ICTを学校教育に取り入れ,教育が結果を出すしかないと考えている。コロナ禍でリモート授業などの必要性が叫ばれ,文科省がこの間をねらって導入したことはよかったと思う。

 しかし,この導入にはいろいろと大きな問題を含んでいる。まずは,教師の問題だ。それは,指導する教師の方がそれらを有意義に利用する授業を展開できるか?ということだ。タブレット端末は導入されたが,職員にとってもタブレットに堪能というものもいるが,当然初めての職員もいる。もちろんアプリもそれぞれ使い方が違う。職員の研修は必要だが,現場ではそんな時間の余裕も研修にかけるお金もない。

 また,何といっても最大の問題はお金の問題だろう。パソコンが世に出た頃,言われたことだが,“コンピュータはソフトがなければただの箱”である。もちろん,タブレットに予めインストールされているアプリがあるので,タブレットの活用はまずこのアプリから有効に活用することを考えるべきだが,有料のアプリも必要になってくる。もちろんタブレットだけでなく,無線ランや提示装置など,周辺の環境整備,すべて金である。また,タブレットはもって5,6年です。ここに国は金を出さないでしょう。当然入れ換えの問題も出てくる。この金が自治体によって出し方が違っているので,先生方の力より行政によって大きな差が出てしまう。

 もう既に学校によっては当たり前のように毎日タブレットを使う学校がある一方.ほとんどタブレットは使われず,使ったとしても無線ランがつながらず使い物にならず,子供とともに悲嘆にくれる学校も存在するなど,活用に大きな差が出ている。これにより大きな学力差が生じる。

 もちろん今までもどこの学校に入れるかで,教師や友達の影響など,子供の学力に差が出ていたのだろうけど,これほどあからさまではなかったであろう。このGIGAスクールで,そこの行政がICTにどのくらいお金をかけているかによって,ICT環境に差が生じ,どこの市町村の学校に自分の子供を入れるかによって,テスト点などではないので見えにくいが,「21世紀型学力」に大きく差が生じる。そういう時代になってしまったのだ。

 ICTの活用でリモートについては,また書きます。