totojp’s blog 教育言いたい放題

若い先生方に読んで欲しくて書いています

授業開きで,やらない事

新学年,最初の授業は我々教師も生徒も不安と期待でいっぱいであろう。私の場合,数学なので前年度の学習経験から,マイナスのイメージをもって授業にのぞむ生徒もいるが,どんな生徒も新しい学年に期待を持っていることは確かなことで,この気持ちを大切にしてあげたいと願う。

 さて,授業開きのオリエンテーションでやるべきことだが,その教科の学び方や授業のルールを扱うことはもちろんだが,また学習意欲を高めるために,トピック的な問題を出したりする場合が多い。

 私の場合だが,これだけはやらないことがある。それは,“自己紹介”である。自己紹介で語られる内容は,ほとんどが過去である。おそらく過去には良いことも悪いことも,いろいろなことが生徒なりにたくさんあったはずです。生徒は子供で変われる可能性は私たち大人より多いはず。今までと違う自分や,成長した自分になりたいと思っている生徒が,ほとんどであるはずです。したがって,過去を語ることより,未来を語ることが大切であり,生徒には「これから授業の中で,どんどんいいことをして,先生にいい印象を与えて,自分を成長させて欲しい」と毎年はじめて出会った生徒には話をします。

 もう一つ,これは最初の授業で必ず言うことですが,「授業中,人の意見を笑わないこと」。私は究極学力差の大きい数学の学習は,個別に一人ひとりでやるべきと考えています。ただ授業という集団で学習するよさは,他の多様な考えに触れることであると考えます。これが授業で出てこないと集団での学習は深まらないし,一人ひとりの生徒の数学の見方考え方が深まりません。しかし,誰かが授業中間違いを笑ったりしたら,これが出なくなってしまうので,笑わないようにと話をします。

 また,さらに付け加えて,授業中間違えでも,発表させたり取り上げたりすることがあると伝えます。「それは間違えから,みんなに学んで欲しいことがあるからです」と話します。

 そんなことを大切にして,授業開きをしています。